鉄筋継手部検査とは、外観検査及び鉄筋の圧接式継手・溶接式継手・機械式継手等の継手部を超音波で探傷する検査方法です。
機械式継手とは鉄筋を直接接合すのではなく、特殊鋼材製の鋼管(スリーブ又はカプラー)と異形鉄筋の節の噛み合いを利用して接合する工法で、異形鉄筋のみに可能な継手です。鉄筋に生じた引張力は鉄筋表面の節からせん断力として継手金物に伝達され、さらに、継手金物から他方の鉄筋に伝達されるという機構です。このため、引張力を確実に伝達するためには、筒状の継手金物への挿入長さの管理が最も重要ですが、挿入長さ以外に、鉄筋を固定するために、充填材を注入する工法もあり、それぞれの管理項目が定められています。外観検査及び超音波による挿入長さ測定を行います。
圧接式継手
鉄筋のガス圧接は、接合端面を突き合せて、圧力を加えながら、接合部を酸素・アセチレン炎で1200℃~1300℃ に加熱し、接合端面を溶かすことなく赤熱状態でふくらみを作り接合する工法です。
突き合せた両端面の原子が接合面を跨いで拡散し、金属結合して一体化することにより接合されます。この接合部が正常に接合されているか外観検査及び超音波検査を行います。